支援事例:宅配菓子ほのや
《創業》長南町に銘菓を!高齢者に優しい宅配菓子屋での創業
宅配菓子ほのや
荒井 美乃里(あらい みのり)様
拠点:千葉県長生郡長南町
業種:菓子製造業
和菓子屋がなく高齢化が進む地元(長生郡長南町)で、銘菓となるお菓子をつくりたい、そして皆に気軽に声を掛けてもらえる孫のような存在になりたい、菓子職人の経験を活かし創業。地元密着を徹底し、地域店舗とコラボレーションをしながら、紅花最中や季節の折パイなどの商品を販売し、地域内へできたて商品の宅配を行っている。
【相談内容・きっかけ】
初回ご相談は2018年11月。7月の開業を目指しているもののどこから何に着手するべきかに迷う中、よろず支援拠点の存在を知人より聞き、何かのヒントを得られればと相談をすることとした。
【支援担当者】
千葉県よろず支援拠点 コーディネーター 中小企業診断士
楊 典子(よう のりこ)
課題の整理と分析
1.菓子製造業として必要な認可要件を満たすための取組
2.商品開発
3.具体的な販促をメインとする事業計画づくり
4.資金計画が課題として抽出され、これらを7月の開業に向けて並列的に進める必要があった。
解決策の提案と実施
【コーディネーターが提案したこと】
何を実現したいのか、将来的にどうありたいのかといった『ありたい姿』にフォーカスし、そこからブレイクダウンする形で事業/資金計画や商品開発に落とし込みを行っていった。
次の面談までの宿題を設定することで、7月開業に向けて無理なく、漏れなく段取りが進むよう工夫した。
○アドバイス内容
メイン商品は地元特産の紅花をつかった紅花もなかとぜんざいもなかとし、定期需要を掘り起こすために毎月変わる季節の洋菓子/和菓子も用意。閑散期や品切対策として日持ちするボトルクッキーも用意。
将来的には店舗を持ちたいとのことなので、地元金融機関から少額の借入をし、関係づくりを行うことを提案。
初年度は地域での認知度向上を最優先とし、地域内での連携や役所や商工会などとの関係づくり、イベント出店や既存店とのコラボレーションを中心に進めることを提案した。
提案を受けて相談者が実行したこと
○相談者の行動
アドバイスを着実に実行され、連携についてはアドバイス以上の取り組みを進められた。
つながりを維持するためにFacebookやLineを活用したり、地域で子ども向けの菓子作り教室を開催したりすることで、地域での存在感を早い段階で高めることができた。
○他の機関との連携
長南町商工会に経理処理を依頼するとのことだったのでご挨拶をし、ともにサポートしてくこととした。
支援の成果
希望通り2019年7月に開業。台風21号の影響はあったものの、順調に顧客数と売上を伸ばし、バレンタインのショコラタルトは100個以上の販売となった。
中止となった「ぐるっと長南フェスタノルディックウォーク」では地域の銘菓として採用され、170個の紅花もなか配布が計画されていた。
ご相談者様の声
思う通りに進まず7月の開業をあきらめそうになっていたところ、よろずに相談することで希望通りに開業することができました。
足りていないと不安になっても、話を聞いてもらい、大丈夫と言ってもらうことで安心して進めることができました。将来の夢の実現に向かい、前進し続けます!
支援のポイント
代表の荒井様は、地域に対する熱い思いと行動力を兼ね備えた方です。やると決めたことをやり遂げるパワーで、短期間での創業を実現されました。
代表の魅力に応援したいという人が集まり、菓子の美味しさに地元のファンも着実に増加しています。過疎地域でも事業を成立させるモデルケースとして、一層の飛躍を期待しています。